総合優勝、身長優勝  中江政美

  交綸会の「坂内さんの場所」と言われた由追(よしおい)のバス停前に通うこと約10年。東野のように数十メートルおきにテトラが海岸に突き出ていてその間に浅い岩盤があり、いかにもカジカが釣れそうな場所ではありました。ちょうどこのころから左手に山越漁港が拡張され、その影響で潮の流れが変わり、毎年訪れるたびに砂地が広がり、ついに今年は目印となる岩盤やテトラが全く見えなくなりました。
  それでもまだ37~8cmのプリプリした食べごろのカジカの5、6匹は釣れるだろうと思い、見当をつけて入釣しました。いつもなら1時間もあればその5、6匹が揃うはずなのに、1時間半経っても当たりひとつありません。これはいよいよダメだと思い、一緒に入った松橋、山岸両氏の様子を見に行ったところ、彼らも今一で、ガスコンロで沸かした熱燗をすすめられ(彼らはまたorまだ飲んでいた!!)、「あせるでない、そのうち釣れるさ」と諭されました。
  体も暖まってきて戻ったところ、30cmのカジカが付いているではありませんか。さすがベテランのタカノハ大臣の言うことは違う、と信じてここで粘ることにしました。その後、小型ながらもポツリポツリとカジカやアカハラが釣れてきました。3時頃です。またかと思い竿を煽ったところ、重い。どうせ子ジカのダブルかトリプルかだろうと思いあげたところ、大型が一匹。身長賞となった47.1cmのカジカです 。
  明るくなってからもうひとつの目印である100m沖の浮玉が見えました。これを基準にするといつもの場所は10mほど左寄りのはず。この10mのせいで最初は苦労しましたが、その代わり、この辺ではめったにみることのできない大物が釣れました。釣りというのは本当に「微妙で面白い」、と言うことをあらためて実感しました。
  また、私の案内で同行した山岸氏が良型のアカハラで3位に、松橋氏がアブラコ、カンカイ(年間賞)を揃えて5位に入賞し、大変満足の行く大会となりました。