総合優勝  笹島日出晴

  久しぶりの三石方面。この日の潮は夜中に干潮。たぶん初めての場所に入ったら勝手がわからず、暗い内の潮込移動というアヅマシクナイ釣になりそうだ。
  今年は優勝争いからは脱落しているので、のんびりと釣りをしようと以前から気になっていた三石海浜公園の釣りデッキを候補にあげた。ファミリー向きの釣り場となっているのが釣会の釣り師としては・・・・・・いかがなものかと。しかしここはチカやサバのサビキ釣ならいざしらず、投げ釣では根が掛かりの連続でアヅマシクナイ。釣会のフル装備ならともかくファミリースタイルではちょっとキツイかも。でもファミリー釣ではイカゴロは使わないか?
  外海側で436mmの身長準優勝魚と425のカジカ、こいつは釣デッキに立てかけていた竿の竿尻を上げた。強烈だった。そして30cm位のソイ1、ドンコ2、ハゴトコ多数。海水浴場側で40cmのカジカ、そしてあたりがあっても根がかりで上げれなかったのが多数。おもりなしでイカゴロだけで流すという珍プレーもだめ。捨て糸という手が有ったのに、トホホホ。
  明るくなって外海側に虫エサで遠投。980円の豪華岩虫、三色以上出ると根掛かりはしないようだ。そして30cm以下のクロガシラ3枚ゲット。五目釣り達成!
  審査が終わり重量測定のブラ容器を洗いながら、根掛かりでやられなければカジカを5本出せたんだがと思っていたら、写真撮影で優勝だって言われて、えっ、俺って言うくらい意外だった。イヤー釣って楽しいですねー、つ・れ・る・と・なおさら。

身長優勝  古川孝士

  ----- 走れアブコ -----
  アブコは激怒した。必ず、かの邪智暴虐(じゃちぼうぎゃく)ののびから外れなければならぬと決意した。アブコには年間順位がわからぬ。アブコは、アブラコ村の牧人である。笛を吹き、カジコと遊んで暮して来た。けれども邪悪な針に対しては、人一倍に敏感であった。きょう未明アブコは村を出発し、野を越え山越え、十里はなれた此(こ)の越海の市にやって来た。
  そんな時のびの針につられてしまったのが友人のハゴコだ。アブコは言った「のびよそのハゴコを放してやってくれ。そいつはまだ20センチに満たないじゃないか!年間優勝かかっているのはそのハゴコには解らぬし、そのハゴコを審査に出したところで何一つ変わらないではないか!そのハゴコを放してくれるのであれば、私が身代わりになろう。私は必ず戻ってくる。」それを聞いたハゴコは「アブコよ私はあなたを信じる。あなたは必ずここに戻ってくる。」暴君のびはハゴコを生かしたままバッカンに閉じ込めアブコを待つことにした。そして明け方アブコは約束をまもり暴君のびの元へやってきた。その時「暴君のび」は活かしたままのハゴコを海に放しアブコを手に入れたのであった。
  太宰のびのび 著
  ん?なんか話が違うか(笑)